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38 会目

第38会目 木と石とのつながり

ところで,みなさんは赤土をどんなところで見かけますか?

マスターの住んでいる団地には,まだ造成地がありましたので,写真を撮りに行きました。


造成地

ここ(←)は,かつてp.1で見たような雑木林でした。

今は木が伐採され,家を建てるために地面が平らに削り取られ,しばらく放置されています。

この斜面から採取した赤土がこちら(→)です。

造成地の赤土

赤土は,火山灰が元の大地の上に積もり,長い年月の間に,もともとあった台地の小石等の間にしみ込み,火山灰の鉄分が酸化して赤くなった…

…のだと思います。ちがうかな?…

そうならば,黒土が燃えて赤土になったということは,元の赤土に『戻った』と言えるのでは?

とすると,そもそも…

赤土はどうして黒土になったのでしょう?

残っていた黒土を,白い紙の上に広げました。すぐには何も見つかりませんでしたが,ピンセットを使ってていねいに広げてよ〜く見ると…


スペーサー
黒土を広げた

いました! ミミズかな?






さらに目を凝らして探してみると…


スペーサー
さらに小さいミミズ?

さらに小さな虫(?)がいました!






拡大すると…


スペーサー
拡大した

なんでしょうか?

マスターは,生物が苦手なもんですから,各自で調べてください。



ここまで来ると,本題の「木と石のつながり」を黒土をなかだちにしてイメージすることができたのではないでしょうか?

どうですか?


マスターの「木と石のつながり」の物語

昔々,噴火が起きて山を作りました。

その山の大きな岩は,長い年月の間に,雨や風,そしてコケなどによって次第に風化し,砕けてしまいました。

砕けた岩は,川に流される間にさらに小さな小石となり,海に堆積しました。

その堆積した地層が,やがて地殻変動で隆起して台地になり,また長い年月の間に風化して砕けてしまいました。

そこに火山灰が降り積り,しみ込んで赤土となりました。


しばらくすると,どこからか種が飛んできて草が生え,森林ができました。

その森林では,小鳥が実を食べて糞をしたり,ネズミがどんぐりの実を土の中に隠したまま忘れたりしました。

これらの動物もやがて死に,たくさんの枯れ葉にうずもれてしましました。


そうして,地面や土の中は,動物の死骸や,植物の枯れ葉や小枝でいっぱいになりました。

地面の中では,モグラやミミズ,カビや細菌などの動物が,それらを食べて分解してくれました。

こうしてできたものを『腐植』(腐食ではない)と言い,腐植が増えて黒土ができました。

…とさ。おしまい \(^_^)/

これからも科学のおもしろ話題をアレコレ紹介していきます。
ただし,何分にもマスターは“頭痛持ち”&“気まぐれ”ですので…その点だけはご容赦を…m(_ _)m