vol.25 - No.21 (2024年2月1日)

以前アカメガシワの紹介をしたときに、葉を収穫するためにコマツナやダイコンの種をまき、食べきれないほど育ったという話をしました。その後、コマツナの葉はせっせと食べたのですが、ダイコンの葉はあまり食べることができず、結局、食用にする根の部分が育ち、白く目立つようになりました。根をしっかり育ててダイコンとして収穫しようとは思っていなかったので、畑は深く耕していませんでした。そのため、地中に15cmほど、地上に20cm前後という、地上にでている部分が長いダイコンが、満員電車の中を思わせるように立ち並びました。満員電車と表現したのは立ち並ぶダイコンの姿が、細くて長いものや短いもの、太くて長いものや短くずんぐりしたもの、ちょっと途中から曲がってしまたもの、それらが様々な体格の人の姿を思わせたからです。地中にある肥料のばらつきにより、栄養が均一ではなかったからでしょうか。種ひとつひとつの個性も多少あるかと思いますが、あまりにも不揃いな育ち方です。別の畑で、農家の人が準備した畑に種をまく手伝いをしたのですが、そこで育つのを見守ったダイコンとは大違いです。何事もそう簡単にいくものではないなと思うと共に、熟練の技がどこかに生かされているからだろうという思いを新たにしました。

さて今回は、今は全ての葉を落としている時期ではありますが、香辛料としてよく使われているサンショウが育つようすを紹介します。今回と来月の2回に分けての紹介です。