vol.24 - No.03 (2022年5月1日)

4月から5月にかけて、モモ・ナシ・リンゴ・ミカンといった果物が、一斉に花を咲かせます。どの花もとてもきれいですが、文字通り桃色の花を咲かせるモモは特に見事です。一斉に開花する桃畑は絶景と表現するにふさわしいものです。実がなるまでの年月を表すことわざに、「桃栗三年柿八年・・・」というものがあります。カキの後は、ユズが9年(あるいは18年)、ウメの12年、ナシの18年などが続きます。いろいろ言われていますが、早く実がなる代表としてモモとクリは共通しています。ことわざ通りモモの実が3年で収穫できるのであれば、植えたらさぞ楽しいだろうなと思うのですが、実を育てるのが難しいと思う先入観から私は栽培には手を出してはいません。実際、果樹農家ではない人が畑に植えた最初70cmほどの背丈のモモの木は、その後2年で背丈が3mほどにも成長し、幹の太さも10cm近くになりました。そして、たくさんの花を咲かせ実をつけるようにもなりました。おいしいモモの実ができるのを楽しみに観察をしていたのですが、売られているようなモモの実はできませんでした。昨年もその前の年も実をつけ大きく育ち始めました。ところが、売られているモモに近い大きさになる前に桃色に変化し始め、その頃からモモらしい臭いを放ちだしたのです。それと同時に実にぽつぽつと茶色のしみができ、そこから傷み始めてしまいました。すると、それを待ち構えていたように、カナブン・ハナムグリ・タテハチョウなどの昆虫がやってきて汁を吸うのです。鳥たちにもつつかれ、時には獣の仕業ではと思われるような被害にもあったようで、多くの実が地面に落とされてしまいました。袋で包んでも、中で茶色になったり落とされてしまったりするのです。おいしい実が収穫できるまで育てることは、簡単ではないのです。果樹農家の人たちの技といえる長年培われた技術には、かなわないと認めざるをえません。

さて今回は、ミカンの仲間の中では4月の上旬からいち早く花を咲かせるカラタチが育つようすを紹介します。