vol.25 - No.09 (2023年8月1日)

孵化するのを待っていたエンマコオロギとコバネイナゴの卵からは、幼虫が生まれませんでした。ここ数年、エンマコオロギとスズムシを孵化させることができていません。エンマコオロギもスズムシも、もう十分撮影することができているので困ることはないのですが、コバネイナゴの小さいころの育つようすの撮影はまだできていないのでがっかりしています。昨年の夏よりずっと育て続けているタンボコオロギは、1年ほどで孫の代が成虫になりました。今は飼育ケースの中に「うじゃうじゃ」と表現したらよいほどたくさん育っています。いろいろ考えてもエンマコオロギが孵化しない理由が分かりません。タンボコオロギと同じように室内に置いた卵も、自然の中に産み付けられたものと同じように庭の土の中に置いた卵も、どちらも孵化しなかったのです。コバネイナゴの場合はうまく受精しなかった可能性があるのですが、エンマコオロギの場合は雄雌たくさん捕まえて飼っていたので無精卵ばかりだったとは考えられません。ある程度冬の厳しい寒さに遭わないと孵化しないこともあるので、温暖化の影響があるのかなとも思いますが、同じように室内で冬越ししたウスイロササキリの卵は無事に孵化しました。庭ではおびただしい数のオンブバッタが孵化して、アオジソやホウセンカの葉を穴だらけにしています。昨年エンマコオロギを捕まえた畑には、2齢や3齢となったエンマコオロギの幼虫がたくさんいます。温暖化の影響ではなさそうです。いずれにしても原因を突き止めたいと思うので、今年もまた卵を産ませようとエンマコオロギを捕まえて飼育を始めました。温度のほかに土の湿り具合などを色々変えて、来年の初夏、卵が孵化するときまで待とうと思っています。

さて今回は、花の盛りは過ぎてしまいましたが、6月から7月にかけて大きな花をたくさん咲かせていたタチアオイが育つようすを紹介します。