vol.25 - No.07 (2023年7月1日)

6月の初めにラッカセイとショウガの苗を畑に植え付けました。比較的手間がかからず育てられるのではと思い選んだ2種類です。ミツバチを飼っている場所のとなりにはきれいな畑が広がっているのですが、斜面であることもあって高齢の夫婦の力では全部に作物を植え育てることが難しくなり、少しの場所でもいいので何か植えて育ててほしいと頼まれたからです。ですが、幅3m、長さ10mほどの場所を耕し、肥料を入れて畝(うね)を作るのに3時間ほどかかってしまいました。竹が生えだしてしまっていたことと、スコップでの作業だったことも影響したかと思いますが、手作業で行うことの大変さを痛感することとなりました。今では機械を使って耕す農家が多いと思いますが、それにしても私が耕した場所の数十倍もの畑を耕すのですから、その大変さが相当なものであることは容易に想像できます。以前、こちらの農家の畑で、サツマイモを掘り上げる作業の手伝いをした(というより見ていたというほうが正しい)ことがあります。その時は、私が耕した畑の3倍以上もある広さに埋まるサツマイモを、87歳という高齢であるにもかかわらず、1時間足らずで掘り起こしてしまったのです。長年培った技術を持ち手慣れているのでしょうが、「ずっと続けているからできること」といった表現だけでは言い表すことができないすごさを感じました。機械を使わずに畑を耕す大変さを体験したことで、野山を切り開いて畑作りから始めた昔の人々の苦労と、食べ物を作り出すことの重要性を改めて強く認識させられました。兵役は不要な世界にしなくてはなりませんが、新しく農役というものを作る必要があるのではなどとも思いました。

さて今回は、春に発芽して夏から秋まで長く花を楽しむことのできる、カッコウアザミ(アゲラタム)が育つようすを紹介します。