vol.25 - No.02 (2023年4月15日)

庭に生える木の多くは、植えてから15年20年と放っておくと、みなぐんぐん大きくなってしまいます。背丈が3mを超えてしまったら、剪定作業などの木の管理が難しくなり手に負えません。若いときにしたような剪定作業が難しくなったこともあり、どの木も3m以上にならないように、ここ数年毎年切り詰める作業を冬に行っています。剪定作業は、木の負担を小さくするためにふつう冬に行うべきで、新しい芽がのび出してからは行わないほうがいいのですが、新しい枝が邪魔な方向にのび出したりすると、気にせず切り落としていました。今まではそれでも大きな問題にはならなかったのですが、3月も中旬になってからのことです。小さな芽が顔を出し始めたキウイの雄の木の、根元から80cmほどのところからのび出した直径1cmの枝を切り落としてしまいました。数日後、何気なくキウイの根元を見ると、雨の後でもないのに濡れています。よく見ると、先日切り落とした枝の切り口から樹液が染み出し、その下の部分を濡らしているのです。そのうち止まるだろうと最初は軽く考えていたのですが、何日経っても止まる気配がありません。このままにしては木が弱り最悪枯れてしまうのではと思い、切り口を半田ごてで焼いてみたり、溶かしたロウで切り口をふさいだりしてみました。しかしどれも有効ではなく樹液は流れ続けます。ヘチマのつるを50cmほどのところで切り、その先を一升瓶の中に差し込んでおくと、ヘチマ水がビンの中にたっぷりたまるのですが、そんなことを思い出しました。何とかしなければとあれこれ考え思いついたのは、切り口をビニールで覆い輪ゴムでしっかりと止めるという方法でした。その結果、切り口から樹液が流れ出すことを止めることはできましたが、その後2週間以上たっても切り口のビニールはパンパンに膨れたままです。取り外したらまた樹液が流れ出してしまいます。輪ゴムが劣化したら取り替えてはいますが、冬までこのままなのかと思いながら、これからは気軽に枝を切り落としてはいけないなと反省しています。

さて今回から3回に分けて、4月に育ち、5月の下旬に成虫となり、残りの期間はずっと卵で過ごすキアシドクガを詳しく紹介します。1回目は卵が2齢幼虫になるまでのようすです。