vol.22 - No.06 (2020年6月15日)

5月の下旬に、収穫時をやや過ぎたダイコン畑の上をモンシロチョウがたくさん飛び回っているのを見ました。ふとその先の林を見ると、そこにもモンシロチョウのような白いチョウがたくさん飛んでいました。注意深く見ると、モンシロチョウとはいくつかの相違点があります。1つは、アブラナ科の植物の周りではなく、木の周りを飛び回っているということ。もう1つは、飛び方がややぎこちなく、パタパタとせわしなく羽を動かして飛んでいるということ。そして最後は、大きさが少し小さいということです。遠くからははっきりと見えず、種を特定することができません。何だろうかとあれこれ考えて、以前にもたくさんの白いチョウが木の周りを飛び回るのを見たことを思い出しました。時期もほとんど同じです。走らせる車の中から100匹を超える数の白いチョウがパタパタと飛び回っているのを見て不思議だなと思ったのですが、その時はそのままにしてしまいました。今回は畑のそばを歩いていた時のことだったので、近くまで行って調べてみることにしました。近づいても動きが目まぐるしくて、なかなか姿をはっきりと見ることができません。ところが、上を向いて目で追い回すことにつかれて下を見た時、何と、弱ってふらふらと地面に落ちたり飛び上がったりしているものが何匹もいました。ようやく捕まえることができたので、よく見てみると、羽はほぼ白一色、前足が黄色、そして何と触覚が櫛(くし)状でした。チョウではなく「ガ」だったのです。昼間ひらひらと飛ぶガがいることを改めて知った次第です。さらに、この話には落ちがあります。ガらしい姿で木にとまっているときに撮影し、キアシドクガ(ドクガという名ですが毒はもっていません)の名で自らのデータベースに保存してあったのです。

さて今回は、コクワガタが育つようすを紹介します。初夏となった今頃から成虫が活動を始めます。