vol.21 - No.09 (2019年8月1日)

庭には草花の芽ばかりでなく、木々の芽も生えてきます。ヒヨドリやムクドリなどの鳥がやってくるので、鳥が食べた木の実の中の種が糞とともに落ちて芽を出すのです。センリョウやマンリョウといった有名な木や、サンショウ・ナンテンなど苗木が成木とよく似ているものは、芽を出してから数か月で何の木かが分かります。しかし、なじみのないものは種名が特定できるまで何年もかかってしまいます。草花と違って体がぐんぐん大きくなってしまうので、名前が分かるまで育ててあげられないことがほとんどです。簡単に抜いてしまうにはためらいがあるのですが、かといって他の植物のことなど考えるとなかなか育てられません。そこで、見つけ次第抜いてしまうのではなく、場所が許す限り育ててみることにしています。命を受けて芽生えたのだから、最後まで育てられないのなら最初から育てないほうがいいという意見もあるかもしれません。命については考えさせられることが多々あります。確かに、植物の命だって命に変わりはありませんが、あまり深く考えすぎず、少しでも長く生きてくれた方がいいのではと考えています。

さて今回は、6月の下旬ごろから実が熟しはじめたヤマモモです。実ができるようすを中心に紹介します。