vol.18 - No.19 (2017年1月1日)

人にとっては節目というものが必要です。もし節目がなかったら、この次はこうしてやろうなどと考え、新たな気持ちでやり直すことが難しくなるのではないでしょうか。人は、今までのことを振り返り、未来をよりよいものにしようとします。しかし、人以外の生き物はどうでしょうか。ほとんどの生き物は、この前の春にこうしたから、今度の春はこうしようなどといったことは考えないでしょう。ただただその時その日を精いっぱい生きていくだけです。本来地球の生き物はみなそうだったのでしょう。その中で人間は、過去を振り返り未来をよりよくようとする努力ができるようになりました。どんな場合でも、結果はどうあれ、すべて前よりよくしようとする姿勢が人を向上させ、人は大きな成長を遂げました。しかし今、未来を見すえ、自分や自分を取り巻く環境をよくしようとする気持ちが薄れてきてはいないでしょうか。私には、そんな人たちが増えているような気がします。とりわけ、将来を担う子供たちにその傾向が強いように思えます。人が、人間でも、そして生き物でもなくなってしまうのではないか。そんな不安も感じるのですが、考えすぎでしょうか。新年を迎える節目にあたり、この1年も向上心を持って過ごしたいと思っています。

さて、暖かい布団の中でうとうとするのが気持ちのよい冬本番となりました。今回から2回にわたり、その昔ながらの布団の中身、綿が育つようすを紹介します。1回目は、花が実になり種が芽を出すまでのようすです。