vol.16 - No.24 (2015年3月15日)

前回のヒヤシンスの原稿を書き終えた次の日は雨でした。その雨に誘われたかのように、夕方から庭でヒキガエルが鳴き始めました。2年前の春に池に産みつけられた卵から孵化したヒキガエルたちです。2年たって立派な大人に成長したアズマヒキガエルたちが、冬眠していた巣穴からはい出し、池に集合したのです。その数は何と20数匹。いやはやどこに隠れていたやら、体長10cm内外の大きなカエルたちがあちこちでのそのそと動き始めたのです。縦10m、横15mほどの庭に、こんなにたくさんのカエルが育つほどの虫が存在していたことに改めて感心してしまいました。公園などでは、その何倍何十倍ものカエルが存在するのでしょう。私たちが目にしない場所でも、自然はたくさんの生き物を養っています。姿は見えなくても、存在することと本当に存在しなくなってしまうことには大きな違いがあります。生き物たちのつながりの大切さを、できるだけ多くの人に感じ取ってもらいたいと思います。

さて今回は鳥シリーズの3回目、町から少し離れた山の中、山中湖で撮影した鳥を中心に紹介します。