vol.10 - No.22 (2009年2月15日)

2月は一年のうちで一番寒いと言われているときです。毎年のことなのですが、それにもかかわらず何となく寒さの峠を越したような気持ちになるのは私だけでしょうか。植物たちは寒さに負けじと成長を始め、カエルも産卵のために動き出します。人間にも、自然界の動物たちと同じように生きていたときの本能が残っているのではないか、そんな気がします。私はこの時期になると、毎日の日の出・日の入りの時刻がやたらと気になります。少しずつのびる日照時間を見て、着実に春が近づいていることを確かめながら、自然が活気づくことを心待ちにするのです。

今回からキアゲハが成長するようすを詳しく紹介することにしました。じっと寒さに耐えているチョウの蛹も、あたたかい春を待ち遠しく思っていることでしょう。第一回目は、産卵と小さな幼虫になるまでのようすを中心に紹介します。