季節の教材 - No.16 (1997年11月15日)

11月に入ってからは、いちだんと日が短くなり、午後は2時ををすぎると日が傾いたなというように感じます。晴れた日が続いていて、野山に写真を撮りに行くには都合がいいのですが、光の具合を考えると、午前10時から午後の2時までの4時間ほどしか、ベストな状態とはいえません。これからは、気を付けないと、写真がみな黄色っぽくなってしまいます。

ここ1・2週間で、太陽ばかりでなく、野山のようすも大きくかわりました。草の色も悪くなり、バッタもめっきりへって、生き物みなが冬の準備を始めたようです。種で冬越しをする秋の花の種が、あちこちに見られるようになりました。ヤマノイモやカラスウリの実も、目を引きます。花の少なくなった野山を最後に彩っているのが、ムラサキシキブの紫の実とヤクシソウの黄色い花です。こんなようすの小さな横浜の野原ですが、11月2日の日曜日は、シャッターを押す回数がいつもに比べてぐんと少なくなり、ちょっと寂しい気持ちになりました。

今回は、秋の種の中から、人や獣についていろいろなところに運ばれる種と、風の力をかりてあちこちに散らばる種のを紹介します。