キアゲハの変態


キアゲハの変態

四季の教材 - No.04 (1996年5月15日)

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6枚組の画像です。チョウは、幼虫が何回も脱皮して終令を迎えると、次の脱皮でさなぎになります。適当な枝などを見つけて糸をかけ、皮を脱ぎます。まず、お尻の部分を糸で固定してからもようの目の部分を頭と考えて肩に当たる位置に器用に糸を1本かけ、枝に上半身をつるします。これでさなぎになるための準備は完了です。しかし、すぐに皮を脱いでさなぎになるようなことはありません。しばらく眠ったようにじっとして(といっても体の中では大きな変化が起きているのですが)、体の準備も整ったところでさなぎに変身します。

糸がかかったからと、さなぎになる瞬間を見ようと胸をどきどきさせながらながめ始めて、すっかり飽きてちょっと気を許したころに、さっとさなぎになってしまいます。大勢で交代で見張らないと、なかなかその瞬間をとらえることはできません。

今回のキアゲハのさなぎは、緑色の葉のついた枝に糸をかけてさなぎになったので、緑色になりましたが、ナミアゲハのところで紹介するさなぎのように、茶色のさなぎになることもあります。さなぎのときには動くことができないので、鳥などに見つかると簡単に食べられてしまいます。そこで、少しでも敵に見つからないようにと、さなぎになる枝の回りの色と同じような色のさなぎになって、見つからないようにしているようです。