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92 会目

第92会目 続・魔鏡づくりに挑戦

したがって,マスターが高知城に向かう骨董品市で入手した真鍮色の鏡の仕組みは,以下だと思われます。


(ウ)鏡の裏にする面に凹凸の模様をつくり,その後表(おもて)面をひたすら磨いた

…とすると,江戸時代あたりの真鍮色の鏡は,魔鏡現象の仕組みを知って作っていたの?

いえ,そうではないでしょう。

こうした鏡は使っていく年月の間に曇りや錆(さび)が出ます。当時はとても高価なものでしたから,曇りや錆が出るたびに磨いて使用していました。

何度も磨いている間に鏡が薄くなっていき,それに伴って裏の模様の凹凸部によるたわみ(反り)も大きくなりました。

そして,わずかな人が偶然に魔鏡現象に気づいたのだと思います。

でも,キリシタン魔鏡の裏側には,十字架にはりつけにされたキリストの模様はないよね?

良いところに気づきましたね! それは…


キリストの模様が隠されている…

あ〜そうか!
魔鏡現象の仕組みはわからない。でも,その現象に気づいた人が,裏側の十字架にはりつけられたキリストの模様の上に,キリストとは関係ない模様の別の真鍮色の板を貼り合わせた。……の?


キリシタン魔鏡のつくり

Very Good! ですね。

現在は,2重構造になっていることがX線(レントゲン撮影)でわかっています。

すご〜い!

…まあ,一応この辺で終わりにしましょう。


“一応”この辺で終わりって! まだありそうなの?

うーん、またしても気になることが発生したので…

これからも科学のおもしろ話題をアレコレ紹介していきます。
ただし、何分にもマスターは“頭痛持ち”&“気まぐれ”ですので…その点だけはご容赦を…m(_ _)m