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67 会目

第67会目 綿毛の飾り物

雑記帳
原典を探してみると…トホホ

  • 今回の「狭い口の容器にタンポポを入れ,綿毛が広がる」の実験後,その元ネタを本棚から探すと,福井県の高橋朝美さんが「タンポポの綿毛のドライフラワー」と題した『たのしい授業』(仮説社)2012,4にありました。

    高橋さんは,図入りで「ビンに入れる前に,軸は 1 mm 弱くらい残して切ります」「それをビンにポトンと入れておけば良いのです」と記してありました。

    これならすごく簡単!! マスターのは凝り性でしたね。

  • さらに,高橋さんにこのきっかけを与えてくれたのは,北海道の平間芳樹さんの「同題」『たのしい授業 No.293』とありました。

    こちらを探して読んでみると,平間さんは「ちょっと凝った作り方」として,「1 cm 角の発泡スチロールに手芸用の針金を刺した上に,タンポポの茎を差し込む。発泡スチロールの下に両面テープを貼り,容器にくっつける」と記してありました。なんと,小生は平間さんの後追いでした。

  • この『たのしい授業』の編集代表の板倉聖宣さんから,かつて「自分が考えた大抵のものは,誰かがすでに考え,発表している」「だから,原典の文献を探し出すことは,とても大切だ」と教わりました。まさにその通りでした。

  • なお,平間さんは「北海道の眞田桃子さんが,ビンの中にタンポポの綿毛が入っているモノを千歳空港の売店で購入して,サークルの例会で見せてくれた」とも記載しています。

  • 綿毛がきれいに球状に広がるのは,ひょっとしたら重力を感じているからかと思い,逆さに置いてみました。どんな形になるかと数日後に見たら,期待に反してどれも普通の球形に広がっていました。

    綿毛の向きと広がり方

  • タンポポの茎を釘で支えると,球形の綿毛はその位置で崩れず,約1ヶ月もち続けています。意外でした!!!

  • 容器は,窪みのない円筒形のもの(炭酸飲料用)を用いた方が,綿毛がはっきりと見えます。

  • 発光ダイオード『イルミネーション・フルカラー』:200円/2個 は,秋月電子通商にて入手しました。

  • ネオジム磁石:ダイソーにて100円/4個 です。

(c) by マスター(後藤富治)