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62 会目

第62会目 スワッ!とうとう雨漏り?

雑記帳
結露についての

  • 今回は,収納ボックスの裏側から水がこぼれてきたことから,その原因を探ってきました。

    今まであまり疑問に思わなかった『ささいなこと』を,このサイエンスCAFÉのマスターになってからは『不思議な事件』と捉えるようになりました。なんだか「家庭/科学版の刑事コロンボ」を演じているようなものです。

    科学することを小難しく考えず,推理小説を読むような,そんな感覚を楽しんでいます。

  • 小学校理科では「水が蒸発すると,空気中に出ていく」と学習します。

    でも,「空気中に水蒸気が存在している」という実態をなかなかつかめません。今回のような現象を探ると,実感が良くわくのでは……。

  • 中学校理科では「ある気温の空気が含むことのできる水蒸気量には限度があり,限度に達した水蒸気量を飽和水蒸気量という」とあります。

    ちなみに,室温が 25 ℃ の時の飽和水蒸気量は 23.1 g/m$^3$ です。ですから,もし寝るときの湿度が 50 % でしたら,1 m$^3$ 中に約 11.6 g の水蒸気が含まれることになります。

    これが朝方,窓が 5 ℃(飽和水蒸気量 6.8 g)に冷えると,1 m$^3$ の空気から 11.6 g - 6.8 g = 4.8 g の水滴がガラスに結露することになります。

    では,我が家の茶の間から一晩に実際にどれだけの水滴が結露するか,計算による予測と実測ができそうですが,「みなさんのどなたか,これをやってくれるかな?」 (^_^;

  • 茶の間の壁板に結露した水滴は,しばらくの間ファンヒーターで乾かしました。

    来年の冬までには,そこと西窓に断熱材を貼る予定です。

壁板を乾かす
  • 実験の結露したビンは,手のひらで温めるとくもりが消えていきました。

結露の実験:手で温める

(c) by マスター(後藤富治)