さあ,漆喰づくりを続けましょう。
生石灰に水をかけてできた消石灰を広げて2,3日乾かし,それをふるいにかけてできた粉が,漆喰の素材です。
この粉に水を加えて練ると,漆喰が完成! …ではないのです。
そのままだと,ざらざらしていて壁などには塗りづらく,しばらくするとヒビが入ってしまいます。
そこで,
職人さんは,漆喰の粉に,ある2つのものを加えて練るのです。
この
2つのものとは,何でしょうか?
さあ,みなさん。
ここでお茶でも飲みながらじっくり考えてみてください。
1つ目は,粘着液です。
具体的には,昔もふのり等を用いました。サラダなどに入れる海藻の仲間です。
これを,水から2時間ほど煮ると(ちょっと煮すぎかな? 1時間でもいいかも),ふのりの細胞壁が壊れ,中のドロドロした粘着物(=糊)が出てきます。
ふのりの細胞壁が壊れ,中のドロドロした粘着物(=糊)が出てきます。
それをガーゼでこすと,粘着液が得られます。
2つ目は,漆喰と漆喰のつなぎ剤です。
漆喰は,石膏(せっ こう)と違い,ゆっくりと水分が蒸発し,空気中の二酸化炭素を吸収して丈夫な塊になります。
しかし,やはり衝撃には弱いので,つなぎ剤を加えます。
具体的には…
麻の綿(わた)を使います。
昔は,南京袋(なん きん ぶくろ)や麻縄(あさ なわ)をほどき,漂白して使ったそうです。
そこで,マスターは荷造り用の麻紐(あさ ひも)を用意しました。
まずは,キッチンハイターで漂白し,乾かしました。
それを 5 cm くらいに切り,よりをほどくと… 綿のようになりました。
さぁこれで漆喰塗りの材料は揃いました。
は〜,やっとここまで来た。
あと少しで完成だ。
と,気合を入れて…
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