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家紋あれこれ


昨年の夏は,祖母の初盆だったこともあり,実家に帰っていました。

chochin.jpgバタバタと準備をしているとき,ふっと目に留まったのが玄関にかかった提灯。普段なかなか目にすることのない家紋がついています。「矢羽かぁ,ご先祖さまは戦でもしていたのかなぁ」なんて思いつつ,よくよく見てみると左右対称で,なかなかきれいな形です。

調べみるとこの家紋は並び矢という家紋で、やはり武士の家紋だそうです。

そもそも家紋は何種類くらいあるのか、気になったので調べてみました。なんと現在は4000種類以上もあるそうです(本によっては2万種類というものも)!!

家紋は平安時代には既に使われていて、当時は貴族の牛車を見分けるため牛車についていました。

家紋の最盛期は江戸時代。このころは武士はもちろん、庶民も自分の家紋を作って店のマークにしていました。かの有名な葛飾北斎も江戸の家紋デザイナーとして本を出し、北斎の本「新形小紋帳」では植物や動物の家紋のほかに、それらを発展させた敷き詰め模様も数多く紹介されています。

今回は平安時代から伝わる古い紋「巴」の作り方を紹介します。

(1) 円をかく。tomoe1.png
(2) 円を3等分し,2点を選んで,線をひく。tomoe2.png
(3) (2)で作った線の半分の長さを半径として、3等分した点を中心として円を3つかく。tomoe3.png
(4) 大きな円をかく。tomoe4.png
(5) 小さな円の円周から大きな円に向かって尾をかく。
円の中心の位置は特に決まっていないが,右の図の青い点に針をおくと,きれいにかくことができる。
tomoe5.png
 tomoe5-2.png
(6) できあがりtomoe6.png

(3)の円や(4)の円の大きさ、(5)の尾の長さをかえることで、いろいろな形の巴をかくことができます。自分でかっこいいと思う巴を見つけてください。

ちなみに家紋というものは、使うにあたって法的な手続きは必要ありません。あまりに有名なものは避ける、モチーフは何かをはっきりさせるなど、作るうえで注意することはありますが、自分で家紋を考えてみるのも夢があって面白いのではないでしょうか。

ワインの質が数式でわかる!


budounoki.pngのサムネール画像

 本日,ボジョレーヌーヴォーが解禁されました。まだ飲んでいないのですが,楽しみです。

 最近,好んでワインをよく飲んでいるのですが,ワインと数学には何か関係がないか調べてみたところ,興味深い数式を発見しました。

 アメリカのニュージャージー州にあるプリンストン大学で経済学を研究しているオーリー・アッシェンフェルター教授が,ある年のワインの質が次式で決定されることを導き出したそうです。

wainsiki.png

 この数式から,質の高いワインは冬の降雨量が多くてその年の気温が高く,かつ収穫期の降雨量が少ない年にできるということが読みとれます。

 試しに,世界的に有名なワイン産地であるフランスのボルドーの気象統計をもとに,2000年代のワインの質Aを数値化してみました。

wainhyou.png


 数値化されたワインの質Aをいわゆるヴィンテージチャート注)と比較してみると,その傾向は必ずしも一致していないようです。その要因として,ワインの原料となるブドウは,例えば同じ年のボルドーで収穫したものであっても畑や区画によって出来が異なりますし,ワイン自体の味わいには作り手のさまざまな思いが込められており,それは数値化できないものなのかもしれません。なお,この数式は,ワイン評論家の仕事そのものにも影響しかねないため,上式が発表された当時(1984年)はワイン関係者から少なからず批判を受けたようです。

 とはいえ,ワインの生産にはブドウの収穫後月日が必要です。この数式によって,ワインができる前にそのおいしさを予測できるため,この数式をもとに,次回購入するワインを検討してみるのはいかがでしょうか。

注)ワインの品質を生産地区,生産された年によって評価した数値結果

じゃんけん大会における確率


janken_choki.png janken_gu.pngjanken_pa.png先日,某アイドルグループでCDのセンターを決めるじゃんけん大会がおこなわれました。全85人がトーナメント方式で6,7回戦(試合数はシードなどあり,個人差があります。)ほど勝ち抜くことで次のCDのセンターを決める一大イベントです。

 ところで,じゃんけん大会で6連勝し優勝するのはどれくらいの確率なのでしょう。

 グー・チョキ・パーとあるから,1回勝つ確率は1/3?それの6連勝だから(1/3)の6乗で…なんと1/729!?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 しかし,このじゃんけん大会で優勝する確率は視点を変えてみればもっと単純なのです。本来,6回戦のトーナメント方式であれば,参加者は64人。その中から1人選ばれる訳ですから,1/64で良いですよね。

 なぜ,さっきと確率が違うのでしょう?これはじゃんけんというゲームに「あいこ」があるからなのです。じゃんけんで「あいこ」になる確率は1/3です。しかし,「あいこ」の場合は続けてじゃんけんをし,勝敗を決めますので,1勝する確率は「勝ち」か「負け」かの1/2になります。

 では,なぜ1/2になるのでしょう?じゃんけん1回戦で勝利するパターンは「あいこ」なしで勝利する確率1/3。さらに「あいこ」の場合も考えると,「あいこ→勝ち」となるパターン(1/3×1/3=1/9)や「あいこ→あいこ→勝ち」(1/3×1/3×1/3=1/27)などの「あいこ」が続くパターンを加えなければいけません。これらの確率は初項1/3,公比1/3の等比数列になるので,最終的に勝つ確率は等比数列の和となり,

siki.pngのサムネール画像

左の式のようになります。それが6回戦なので,じゃんけん大会で優勝する確率は(1/2)6で1/64となり,参加者の人数と一致する訳です。

 じゃんけんという誰でもできる単純なゲームの中にも,ここまで複雑な確率が隠されていると考えると,なんだか面白いですね。


 ちなみに今回,優勝したアイドルは私と遠い親戚です。きっと私にもじゃんけんに強い才能が隠されているはず?

ミツバチが惑わす方向感覚


皆さん,迷路は好きですか? 子どものころ,迷路の本に夢中で取り組んだり,ノートに自作の迷路を作ったりした人もいるのではないでしょうか。

さて,遊園地などではときどき,巨大迷路を見かけますよね。なかなか抜け出せなく,汗だくになってしまいますが,2013年7月,算数・数学的に興味深い巨大迷路が誕生しました。

神奈川県にある「さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト」。ここにできた新しい迷路の名前は,「ミツバチ大作戦」! ホームページ上には「六角形の甘いワナ」というキャッチフレーズが書かれています。気になりますねぇ。

maze.jpgこの新しい迷路,右の写真のように,六角形の部屋がしきつめられてできています。四角形の部屋なら,「いま右に進んでいる」「こっちの扉をくぐれば左へ進むことになるはず」というように,方向が分かりやすいですが,六角形になるとどっちへ進んでいるのかだんだん分からなくなりそうです。また,合同な部屋の連続なので,同じ部屋に戻ってきたとしても分からないかもしれません。プレジャーフォレストには合計8つの迷路があるのですが,「ミツバチ大作戦」はそのなかでも最高難度だそうです。

ご存じの方も多いと思いますが,ミツバチが作る巣も六角形のしきつめ構造になっています。今ではサッカーゴールのネットなど,いろいろなところに応用されている構造ですが,ミツバチに敬意を表して(?),「ハニカム(honeycomb=蜂の巣)構造」と呼ばれています。

私も近いうちに,ミツバチのワナにかかってきたいと思います☆