メリットは何ですか?
算数は積み重ねが重要な教科ですので,既習の学習をふりかえる場面が多々存在します。
合本にすることで,ふりかえりがしやすくなります。
また,学年のはじめに学年全体の学習を見通し,児童が期待をふくらませることができます。
さらに,「子供が,いつ,どんな学習をするのか知りたい」という保護者の声に応えることもできます。
1年間という長期の使用にも耐えられますか?
重さには最大限に配慮をしました。使用している紙は,軽量でありながらも強度が高く,
面積あたりの重さが現行の教科書より軽いものとなっています。
また,長期の使用に耐えられるよう,表紙には丈夫で汚れにくい加工(PP貼加工)を施し,
堅牢な製本となっています。
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全学年にありますが,
すべて扱う必要があるのですか?
プログラミングについては,学年や教科が限定されておらず,各学校の判断で行うこととされています。
「たのしい算数」では,全学年に位置づけることで,各校の判断で柔軟に扱えるようしていますが,
上記のことから,すべて扱わなければいけないわけではありません。
単元の配列に変更はありますか?
主な変更は以下のとおりです。
児童が苦手としやすい「時こくと時間」の学習を従来よりも後ろへ移動するとともに,
夏休み前に位置づけて,休み中に児童自身が生活の中で時間の管理ができるように配慮しました。
「ぼうグラフと表」を早い時期に位置づけ,他教科などで活用できるようにしました。
小数と分数の順番を入れ替え,
児童にとって馴染み深い十進位取り記数法の仕組みをもつ小数から学習するようにしました。
「大きな数」の学習は,数値が非常に大きくなり,
児童にやや抵抗があるとの指摘から,現行よりも後ろへ移動させました。
どのような工夫がありますか?
学習のめあてを全時間に設定したり,
「じっくり深く学び合おう!」のコーナーに授業をイメージできるイラストを入れるなど,
教科書を見ただけで授業の流れがよくわかるように配慮しています。
また,付録を充実させることにより,ワークシートを用意するなどの準備が短縮できるようにしています。
どのような工夫がありますか?
針の取り扱いに注意を要するコンパスについては,
キャラクターの吹き出しで注意を促すようにしています。
また,作業的・体験的な活動については,安全性に配慮したものを扱うようにしました。
「9人のうち男の子は3人です。女の子は何人ですか」のような問題を求補と呼びますが,
求残と異なり減っていく動きが存在しないため,ひき算と捉えづらい場合があります。
たのしい算数では,求補について1ページ新設し,イラスト,ブロック操作,図表現を対応させて示し,
求残と同様ひき算になることを丁寧に理解させるようにしています。
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- 1年 p.55
この単元では,カードを規則的に並べ,様々なきまりを考察させます。
従来この活動は,1学期の加法,減法の単元で扱っていましたが,
入学初期の児童にとってカードをうまく並べることが困難であることなどから,分離することにしました。
また,くり上がりの加法の直前に位置づけることで,
基礎基本を定着させてから,くり上がりを学習することができるようにしました。
くり上がりの1をどこに書くかということについては,明確なルールがあるわけではありません。
平成27年度版では,かけ算との整合性を考えました。
かけ算では,部分積が下へ連なっていくため,くり上がった数を横棒の下に書くのが一般的です。
たし算で上に書くようにしていると,かけ算のときに混乱を生じる恐れがあるとの議論から,
たし算でも横棒の下に書くこととしました。
一方,2年生の児童には,横棒の下に小さく数字を書くのが困難であるとのご指摘もいただいていました。
そこで今回の改訂では,上に書くことを原則とし,
p.28の吹き出しで,下に書く方法もあることを補足することとしました。
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- 2年 p.28
時刻と時間の計算は苦手とする児童が多いとの指摘をふまえ,内容を見直しました。
2年生では「9時30分の20分後」のような簡単な計算を扱い,
3年生では「9時30分の40分後」のように,12の目盛りをまたぐような計算を扱うことにしました(2年p.92,3年p.71~73)。
- 紙面を見る
- 2年 p.92
- 3年 p.72〜73
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